資生堂 禅/資生堂認定オンラインショップ「化粧品専門店マサダヤ」


原名:Zen
種類:オーデコロン
ブランド:資生堂
調香師:ジョセフィン・カタパノ
発表年:1964年
対象性別:女性
価格:80ml/2,200円


1868年の明治維新により、日本は200年以上続いた鎖国の呪縛から完全に開放され、文明開化が進んでゆきました。そんな中、1872年に氏により「資生堂薬局」が創業され、資生堂の歴史ははじまりました。

そんな焼け野原から見事に蘇り、東京五輪を迎えた1964年にこの香り「」は発売されました。日本国内において欧米の美しさに対する憧れがピークに達していたこの頃、資生堂は、アメリカとヨーロッパに向けて、巧妙に考えを逆転させ、東洋に対する深い関心を見事に捉えたこの香りを、としてローンチしました。

ドラッグストア「クリエイトSD」資生堂/資生堂/禅のネットショップです。

この香りの開発にあたり資生堂は、〝日本文化は日本人の手によって〟という狭い価値観から脱却するため、海外の一流調香師による日本のイメージを香りにしようと考えました。そして、1953年にエスティローダーの最初の香り「」を調香したIFFのに調香を依頼したのでした。ちなみに「ZEN」の二年後の1966年に、彼女は歴史的名香ギ・ラロッシュの「」を発表することになります。

翌1965年資生堂は、ニューヨークに資生堂コスメティックス・オブ・アメリカを設立し、氏(を生み出した男)が社長に就任し、アメリカ市場開拓に乗り出したのでした。一方、日本航空の機内販売品として「ZEN」は取り上げられたこともあり、欧米人の間に徐々に浸透するようになったのでした。

「禅」が後世の資生堂の香りに与えた影響は計り知れません。ただひとつ確かなことは、オリエンタルシプレのこの香りが消えてゆく時、18年後に現れる幻の名香「」の扉は静かに開かれたということです。

それにしても、ここまで完璧に日本の精神を捉えた香りはなかなか存在しないのではないでしょうか?もしかしたらジョセフィン・カタパノは、調香にあたり、日本訪問を資生堂の招聘により果たしていたのかもしれません。それくらいにドナルド・キーンが書く日本文学の文芸評論並みに日本の本質を捉えているのです。