コタロー抑肝散加陳皮半夏エキス細粒 | くすりのしおり : 患者向け情報
【Effect of Yokukansan and Yokukansankachimpihange on Aggressive Behavior, 5-HT Receptors and Arginine Vasopressin Expression in Social Isolation-Reared Mice. Biol Pharm Bull. 2019;42(12):2009-2015.】
社会的隔離下のマウスの攻撃行動に対する抑肝散と抑肝散加陳皮半夏の効果を比較した研究です。
隔離されたマウスは攻撃性が高まりますが、抑肝散は攻撃行動の回数を有意に抑制しました。その一方で、抑肝散加陳皮半夏は抑制しませんでした。そこで攻撃行動にかかわるセロトニン受容体への作用について調べたところ、抑肝散は扁桃体において社会的隔離により誘発される5-HT2Aおよび5-HT3A受容体mRNAの増加を抑制しました。一方で、抑肝散加陳皮半夏は社会的隔離による5-HT1A受容体mRNAの増加を抑制していました。また抑肝散加陳皮半夏は、扁桃体において攻撃性に関与する神経ペプチドであるバソプレシンのmRNA濃度を増加させました。
つまり、抑肝散と抑肝散加陳皮半夏はセロトニン受容体のサブタイプに対する作用が異なること、ことが推測されました。このメカニズムは不明ですが、陳皮の血清アンドロゲン濃度上昇作用によりバソプレシン発現が亢進する機序が推察されています。
抑肝散加陳皮半夏が体感幻覚症やアパシーに有効であった症例を経験した。症例は66歳女性,主訴は喉のつまり感。3年前より喉のつまり感が出現。その後3回入院し,様々な漢方薬が無効で経口摂取困難となり,1年前より経鼻栄養を開始した。精神科にて体感幻覚症の診断で抗精神病薬が開始された。喉のつまり感が悪化しX年9月当科へ入院した。体重29kgとるいそう,低栄養状態で,体動困難,パーキンソニズム,認知機能障害,アパシーを認めた。通脈四逆湯にて歩行器歩行可能になったが,喉のつまり感は改善せず。抑肝散加陳皮半夏に転方2日後より発話量や笑顔が増え,意欲が向上した。エキス剤投与後に左の胸脇苦満が消失し,ゼリーを自分で摂取できるようになり独歩可能となった。転院8ヵ月後には固形物が経口摂取できるようになり,体重は41.5kgまで増加していた。抑肝散加陳皮半夏が体感幻覚症やアパシーに有効である可能性が考えられた。
【Comparison of the Effects of Yokukansan and Yokukansankachimpihange on Glutamate Uptake by Cultured Astrocytes and Glutamate-Induced Excitotoxicity in Cultured PC12 Cells. Evid Based Complement Alternat Med. 2019 May 27;2019:9139536.】
チアミン欠乏マウスではBPSDのような攻撃的行動が起こりますが、抑肝散を投与することで攻撃性が抑制されることが報告されています。その機序として、抑肝散にはシナプス前部位からの過剰なグルタミン酸放出を抑制し、グルタミン酸トランスポーターの機能障害やグルタミン酸誘発性神経細胞死に伴うアストロサイトへのグルタミン酸取り込み低下を改善する作用があることが確認されています。そこでグルタミン酸経路に関して抑肝散と抑肝散加陳皮半夏の作用を比較したのがこの研究です。
チアミン欠乏によってアストロサイトでのグルタミン酸取り込みが減少しますが、抑肝散と抑肝散加陳皮半夏はいずれもグルタミン酸の取り込みを改善しました。しかし、その効果は抑肝散の方が有意に高かったという結果でした(ED50:8.9±1.8μg/mL vs 45.3±9.2μg/mL)。さらに、陳皮と半夏がグルタミン酸の取り込み低下に関与しているかどうかを調べたところ、予想に反してこれらの生薬はグルタミン酸取り込み減少を改善しました。つまり、ということが分かりました。この理由は不明ですが、「漢方方剤の薬理作用は、単純な生薬の足し算では説明できないことがある」ということの一例です。
[PDF] くすりのしおり 商品名:ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒(医療用)
【Yokukansankachimpihange, a traditional Japanese (Kampo) medicine, enhances the adaptation to circadian rhythm disruption by increasing endogenous melatonin levels. J Pharmacol Sci. 2020 Nov;144(3):129-138.】
概日リズム障害モデルマウスに対する抑肝散と抑肝散加陳皮半夏の有効性を比較した研究です。陽性対照薬としてラメルテオンを用いています。
抑肝散加陳皮半夏の投与により、概日リズム障害マウスの血漿メラトニン濃度は有意に増加し、概日リズム障害が改善しましたが、抑肝散投与群ではそのような変化はみられませんでした。また、抑肝散加陳皮半夏自体には メラトニン受容体に対するアゴニスト活性はありませんでした。
さらに、陳皮・半夏単独の影響を調べたところ、予想に反して概日リズム障害を改善する作用はありませんでした。すなわち、ということがわかりました。
【Effects of Yoku-kan-san-ka-chimpi-hange on the sleep of normal healthy adult subjects. Psychiatry Clin Neurosci. 2002 Jun;56(3):303-4.】
「証」を考慮せずに20人の健康な成人男性に抑肝散加陳皮半夏を3日間投与し、睡眠が改善した7名を対象とした研究です。抑肝散加陳皮半夏と安中散を用いた二重盲検比較試験が行われました。なぜ安中散が対照薬として用いられたかというと、抑肝散加陳皮半夏と味が似ているからということのようです。構成生薬は甘草を除いて全く異なるのに味が似ているのですね。
結果は、。また、統計学的に有意ではありませんでしたが、睡眠潜時の減少、睡眠効率の増加、ステージ 2 の睡眠の増加、ステージ 3+4 の睡眠の減少などの傾向も観察されました。ノンレム睡眠に与える影響に関しては、抑肝散加陳皮半夏はベンゾジアゼピン系睡眠薬と同様の特徴を有していると考えられました。
【Effects of yokukansan and yokukansankachimpihange on neuropsychiatric and gastrointestinal symptoms in BPSD (thiamine-deficient) model rat. Jpn Pharmacol Ther. 2016, 44(2):195-206.】
チアミン欠乏モデルラットでは、持続的な体重減少、摂食量の減少、胃内容排出の遅れ、便の減少などの胃腸症状が発生します。これらは抑肝散または抑肝散加陳皮半夏の投与により改善しましたが、それらの効果に大きな違いはありませんでした。
抑肝散加陳皮半夏が体感幻覚症やアパシーに有効であった症例を経験した。症例は66歳女性,主訴は喉のつまり感。3年前より喉のつまり感が出現。その後3回入院し,様々な漢方薬が無効で経口摂取困難となり,1年前より経鼻栄養を開始した。精神科にて体感幻覚症の診断で抗精神病薬が開始された。喉のつまり感が悪化しX年9月当科へ入院した。体重29kgとるいそう,低栄養状態で,体動困難,パーキンソニズム,認知機能障害,アパシーを認めた。通脈四逆湯にて歩行器歩行可能になったが,喉のつまり感は改善せず。抑肝散加陳皮半夏に転方2日後より発話量や笑顔が増え,意欲が向上した。エキス剤投与後に左の胸脇苦満が消失し,ゼリーを自分で摂取できるようになり独歩可能となった。転院8ヵ月後には固形物が経口摂取できるようになり,体重は41.5kgまで増加していた。抑肝散加陳皮半夏が体感幻覚症やアパシーに有効である可能性が考えられた。
アパシーに抑肝散加陳皮半夏が有効であったパーキンソン症候群の1例
「抑肝散加陳皮半夏」は、漢方の古典といわれる中国の医書「保嬰撮要(ほえいさつよう)」に収載され、「抑肝散」という元々小児の癇、ひきつけに用いられている処方に、日本での使用経験から半夏と陳皮という生薬を加えて、成人にも適応するよう工夫された薬方です。神経がたかぶるものの神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症に効果があります。漢方では、精神状態の安定には「気」の流れが順調であることが重要であると考えられています。適度な運動、森林浴などで良い香りを嗅ぐこと、規則正しい生活は「気」の巡りを順調にするために重要であり、運動不足・睡眠不足・ストレスなどは「気」の巡りを乱します。「抑肝散加陳皮半夏」はストレスなどにより乱れた「気」の流れを整えることで、気分を鎮めて、神経症を改善します。
【第2類医薬品】抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒クラシエ 24包 ×2
成人1日の服用量12錠(1錠345mg)中
抑肝散加陳皮半夏エキス(1/2量)・・・2,500mg (ハンゲ2.5g、ビャクジュツ・ブクリョウ各2.0g、センキュウ・チンピ・トウキ・チョウトウコウ各1.5g、サイコ1.0g、カンゾウ0.75gより抽出。)
添加物として、タルク、クロスCMC-Na、二酸化ケイ素、CMC-Ca、ステアリン酸Mg、セルロース、ヒプロメロース、マクロゴール、カルナウバロウを含有する。
(成分に関連する注意)
本剤は天然物(生薬)のエキスを用いていますので、錠剤の色が多少異なることがあります。
[PDF] 児童精神科疾患に対する 抑肝散加陳皮半夏の効果について
・攻撃性が高い症例では、抑肝散がより推奨されると考えられます。攻撃性というのは、典型的にはBPSDの陽性症状(暴言や不穏など)ですがそれだけでなく、噛みしめ(ブラキシズム)や眼瞼ミオキミアといった筋肉に現れる症状も含まれる可能性が考えられます。
・攻撃性が高くなくリズム障害が強い症例では、抑肝散加陳皮半夏がより推奨されると考えられます。
・消化機能障害は、抑肝散よりも抑肝散加陳皮半夏を選択する根拠としてはやや乏しいと考えられます。
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抑肝散と似た名前の漢方薬にがあります。
抑肝散加陳皮半夏は抑肝散に「陳皮(ちんぴ)」「半夏(はんげ)」を加えた漢方薬で、
効能効果は抑肝散と同じで、「虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症:
神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症」となっています。
【第2類医薬品】抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒クラシエ 24H 漢方薬 キリン堂通販SHOP.
上記より製した抑肝散加陳皮半夏エキス5.8g(乾燥物換算で約2.9gに相当)を含有する細粒剤です。
添加物としてメタケイ酸アルミン酸Mg、ヒプロメロース、デキストリン、乳糖、トウモロコシデンプン、香料を含有します。
ドラッグストア「クリエイトSD」抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒 24包のネットショップです。
【Yokukansan and Yokukansankachimpihange Ameliorate Aggressive Behaviors in Rats with Cholinergic Degeneration in the Nucleus Basalis of Meynert. Front Pharmacol. 2017 Apr 26;8:235.】
マイネルト基底核はコリン作動性ニューロンが豊富に存在している部分ですが、その神経変性がラットの攻撃性に関係しています。興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸をラットのマイネルト基底核に投与し、コリン作動性ニューロンを変性させ攻撃性を発現したラットに対して、抑肝散と抑肝散加陳皮半夏を投与し、攻撃行動の回数を調べました。
いずれの薬によっても攻撃行動の回数は有意に減少し、5-HT1A受容体拮抗薬の投与によりそれらの効果は消失したことから、抑肝散と抑肝散加陳皮半夏は、5-HT1A受容体を刺激することにより、攻撃性を改善したと考えられました。抑肝散と抑肝散加陳皮半夏の効果に有意差はないという結果でしたが、がみられました。なお、このメカニズムとして、釣藤鈎に含まれるガイソシジンメチルエーテルが血液脳関門を通過して前頭葉の5-HT1A受容体に結合し、アセチルコリン放出を増加させることが推察されています。
(怒り+動悸)×抑肝散 or 抑肝散加陳皮半夏[漢方スッキリ方程式(46)] ..
漢方では、「肝」という考え方があり、文字通りの「肝臓」という意味だけでなく、精神や自律神経の機能・はたらきも含めた幅広い概念として考えています。「肝が高ぶる」とは、精神が高ぶることであり、怒りやイライラが現れます。また、「血(けつ)」が不足していると、ストレスに対する耐性が低くなってしまいます。そのため、「血」の不足で、ちょっとしたストレスでも「気」のめぐりが阻害され、イライラ、怒りっぽい、などの症状が出てしまいます。とくに、「気」のめぐりが悪く、その怒りが強い場合は、いわゆる「感情を抑えられない、物に当たる・・・」といった行動をとってしまうことがあります。
「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」は、「肝」の高ぶりを抑える作用のある「抑肝散」に「陳皮」と「半夏」を加えた処方。自律神経系の調節をしながら「血(けつ)」を補い、「気」「血(けつ)」をめぐらせる処方です。「肝」の高ぶりを抑え、「気」「血」のめぐりがよくなった結果、ストレスによる身体への影響を除き、自律神経を安定させる作用があります。さらに、胃腸のはたらきを整える作用があるため、胃腸の弱い方でも服用しやすい処方です。また、一般に「抑肝散」「抑肝散加陳皮半夏」は、母子同服、すなわち親子で飲める薬として用いられてきました。
※母子同服…夜泣きなどがある神経過敏なお子様の場合、母親も神経過敏なことも多く、それが影響しているという考え方のもと、母親にも薬を服用してもらうという考えのこと
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ) 毎月20日・30日はイオンスタイルオンラインお客さま感謝デーWAON POINT10倍。
医療用とされている抑肝散加陳皮半夏としては「ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒(医療用)」が有名です。1日薬価は108.00円で1包(2.5g)あたり36円です。1日3包で30日分処方された場合、3割負担の患者さまでは972円の薬剤費となります。(薬剤費のみの計算です)
[PDF] 抑肝散加陳皮半夏の不眠症に 対する作用機序と副作用 ..
抑肝散と抑肝散加陳皮半夏は市販で購入できる漢方薬です。まずは市販で試してみたい方のために、それぞれの市販薬をご紹介します。
抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒クラシエ 1.5g×24包 【第二類医薬品】
抑肝散加陳皮半夏エキスを有効成分とした顆粒剤タイプの漢方商品です。1日量として医療用漢方薬の1/2量の抑肝散加陳皮半夏エキスを配合しています。5歳以上のお子さまから服用できます。