[PDF] 児童精神科疾患に対する 抑肝散加陳皮半夏の効果について


例えば、我々が普通に日常生活をおくっていても『イラッとくる』事はないでしょうか?
そんな時、それに対して薬を飲むとしたらどうか考えてみてください。精神安定剤は、効果は確実ですが、眠くなるなどの副作用が強く、効果が出るまで30分程度かかるなど即効性もありません。即効性が求められる場合は注射薬の安定剤が使用されますが、これは医師・看護師に注射してもらう必要があります。また、これらの精神安定剤に対しては、使用するにあたって何かしらの抵抗感がある方が多いことも事実です(さすがにイラッとしただけでは精神安定剤は使いませんね)


上記で挙げたように、東洋医学で考える「肝」には、神経や感情をコントロールする役割があると考えられており、その「肝」を抑える効果のある漢方薬が抑肝散です。
簡単に説明すると状態を抑え、気持ちを落ち着かせてくれる作用があります。(肝臓が悪い方がのむ漢方薬というわけではないのですね。)

その点、抑肝散は健康な方(精神・神経疾患を持たない方)でも安心に服用できる漢方薬です。眠くなるなどの副作用はありませんし、効果発現まで人によっては1~2分程度と即効性があります。
例えば、腹が立ってお皿を投げて割りたくなった時に抑肝散を飲むとお皿を投げずに済みます。
ここまでのお話は、抑肝散の効果をわかりやすく説明するための、あくまで例えです。

ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)の効果・効能・副作用 | 薬剤情報

では、実際にどのような症状の方に抑肝散が効果的か、具体例を解説します。
・気が高ぶりやすく、日頃からイライラしやすい、怒りっぽい方
・更年期障害によるイライラや神経の高ぶりがある方、神経症
・日ごろから緊張が強く、体の筋肉がこわばってしまっている方
・上記症状などが原因で夜眠れない方、眠りの浅い方
抑肝散は神経の高ぶりを抑え、気を落ち着かせることにより、体の緊張もほぐし、全身の筋肉のこわばりをほぐす効果があります。
肩こりが治るとは言えませんが、類似の効果は期待できます。(体をほぐし、肩こりなどを緩和するには、他の漢方薬を併用するとより効果的です。)
また、寝る前に服用することで、スーッと気が落ち着き、安らかな入眠と、そのあとの深い睡眠をもたらしてくれることが期待できます。眠りが浅い方にも効果があるようです。
このように、神経の高ぶりを抑える効果があることで、体がほぐれ、睡眠も良質となり、結果として疲れがとれ日々活動的になる、気分が上向き毎日が楽しくなる、イライラしないため余計なストレスを感じなくなるなど、身体にも精神にも良好な効果が期待できます。

抑肝散(ヨクカンサン)は、緊張や興奮を緩和する漢方薬です。添付文書には以下のように記載されています。

最新の厚生労働省研究班の調査によると、65歳以上の高齢者で認知症の人は推計で人口の15%、2012年時点で約462万人に上ることわかっています。このほかにも認知症になる可能性がある軽度認知障害(MCI)を有する65歳以上の高齢者も約400万人いると推計され、結果として65歳以上の高齢者の実に4人に1人が認知症とその予備軍であると考えられています。
認知症の多くはアルツハイマー型認知症(AD)です。最近ではADには遺伝的要素が絡んでいることや様々な生活習慣が発症の危険因子であることがわかりつつあるものの、未だにその病態は完全には解明されていません。
認知症の主な症状は記憶障害、見当識障害、学習障害など脳の認知機能障害です。そして病状が進行にともない、これに加えて感情の抑うつ、幻覚、妄想、睡眠障害といった心理症状や暴言、暴力、徘徊、さらにはトイレ以外で排泄するなどの不潔行為などの行動症状などがあらわれます。一般的に認知症では、認知障害を中核症状、前述した心理症状や行動症状を周辺症状と区別します。
認知症の認知障害である中核症状は、近年、いくつかの西洋薬が使われその病状の進行を遅らせることができるようになっています。
一方、認知症患者の行動・心理症状は、抗精神病薬など既存薬が使われていますが、それらの薬剤が有する副作用のため治療の継続が困難となることが多く安全性が高い良好な忍容性を有する薬剤が求められています。病状が進行して行動・心理症状があらわれはじめると、介護をする患者の家族や医療従事者などにかかる負担が大きくなり、俗にいう介護疲れなどで疲弊してしまうことは認知症の治療・介護をめぐる最大の社会問題の1つとも言われ、その改善が急務といわれています。
『抑肝散』は、「」、「」、「」、「」、「」、「」、「」の7種を構成生薬としており、中枢抑制作用や鎮静作用を有する生薬が多数含まれることから、従来から『抑肝散』は虚弱体質の人で神経が高ぶる神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症に使用されてきました。
最新の研究では、認知症患者の行動・心理症状の原因として、脳内神経伝達物質であるグルタミン酸、γアミノ酪酸(GABA)、セロトニンの伝達異常が関わっている可能性が指摘されています。『抑肝散』には神経保護作用があり、グルタミン酸取り込みを促進して神経細胞死を抑制し、さらにセロトニン神経系のシグナルを調節し、神経の異常興奮を鎮めることが明らかになっています。
今回、松田先生らは、国際的な科学的根拠、エビデンスを評価する標準手法に従いデータベースから2012年10月までの期間において、信頼性が高いと考えられる『抑肝散』と通常治療を比較した無作為化対照試験の論文4件と236例から得られた個々の患者データを基に、内容を厳しく吟味し統計学的な手法を用いてデータを統合し、総合的に評価するメタ解析(メタアナリシス)を行いました。
認知症の行動・心理症状に対する『抑肝散』の有効性は、国際的な評価基準である神経精神症状評価(NPI)、NPI 下位尺度(妄想、幻覚、興奮/攻撃性、うつ、不安、無感心、易刺激性/不安定性、多幸、脱抑制、異常行動)、日常生活動作(ADL)スコア、そしてあらゆる理由による治療中止率を指標として解析しました。
メタアナリシス結果により、『抑肝散』は認知症患者のBPSDの症状(妄想、幻覚、興奮/攻撃性)の治療と日常生活動作の改善に有益かつ良好な忍容性を有することが示唆されました。
副作用については『抑肝散』を投与された患者で低カリウム血症が2例と併用薬に起因する錐体外路症状を認められましたが、あらゆる理由により治療中止率は既存の通常治療とかわりませんでした。
漢方薬としてメタアナリシスは、松田先生らによる『抑肝散』に関するものが初めてであり、既に西洋薬などで確立された薬効評価に関する統計的手法で証明されたこの研究は最も信頼性が高い研究の1つであると言えます。『抑肝散』は認知症患者のBPSDの治療において質の高い根拠があり治療をおこなうことが推奨される薬剤と考えられます。

抑肝散は、従来薛己の父親の薛鎧(せつがい)が作った処方であるというのが定説でしたが、私達の研究で息子の薛己が創った処方であると確認できました。「保嬰金鏡録(ほえいきんきょうろく)」という小児の治療をまとめた書物の中に記載されており、


虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症:神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症。 · 用法・用量(添付文書全文)

以下は、漢方医の渡辺賢治先生の漢方医院へ来院された患者さんの症例です。

ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒(医療用) | くすりのしおり

さらに、子どもの精神状態は母親の状態と深く関連していることが多いため、抑肝散はこの「母子同服」の考え方は、中国の明代に書かれた小児科専門書『保嬰撮要(ほえいさつよう)』(1555年)にも記されています。

神経症、不眠症、小児夜なきや疳の虫の治療に使用されます。 通常、虚弱な体質で神経がたかぶる人に用いられます。

またこの書物には抑肝散を服用するときに母と子供と一緒に服用するようにという意味でと記載されております。子供の諸問題の多くは母親の問題が大きく関与しているという現代では常識となっている考え方が、この時代からよく知られていたのだと思います。

抑肝散は、中国では明時代で使われていたようですが、その後は文献にもほとんど現れなくなってしまいます。しかし日本では、明時代の医学が江戸時代の医学に大きな影響をもたらしたことから、この処方も頻用されて現在に至ります。

日本では、江戸時代に多数の医師が経験や意見を述べております。代表的なものは18世紀後半の『餐英館療治雑話(さんえいかんりょうじざつわ)』(目黒道琢)で、のほか、大人でも脳血管障害後遺症、体の正面の中心に強ばり、動悸があり心窩部(しんかぶ)につかえがあるような場合に「怒り」があるかと聞いてみて、あるという場合には有効なものであると記載されております。また和田東郭は多怒、不眠、性急などの症状を対象とし、抑肝散と芍薬甘草湯とを合方して用いたと言われています

オースギ抑肝散料エキスTG | くすりのしおり : 患者向け情報

治療抵抗性統合失調症に対する漢方薬「抑肝散」の有用性:島根大学

[PDF] くすりのしおり 商品名:ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)

虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症: 神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症です。
使用目標は以下の通りです。
(使用目標=証)
比較的体力の低下した人で、神経過敏で興奮しやすく、怒りやすい、イライラする、眠れないなどの精神神経症状を訴える場合に用いる。
1)抑肝散に比べ、より体力が低下して症状がより慢性化していることが多い。
2)おちつきがなく、ひきつけ、夜泣きなどのある小児。
3)眼瞼痙攣や手足のふるえなどを伴う場合。
4)腹直筋の緊張している場合

虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症:神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症。 用法・用量(添付文書全文).

副作用として偽アルドステロン症、ミオパチーが報告されています。その他、消化器症状(食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等)が報告されています。服用していつもと体調が違うようでしたら服用を中止し、医師へ相談してください。また、使用経験が少ないため、小児に対する安全性は確立していないと添付文書では記載されています。用量については医師の指示に従ってください。

【第2類医薬品】ツムラ漢方抑肝散エキス顆粒 1.875g×20包

抑肝散(ヨクカンサン)は、読んで字のごとく、東洋医学で言う「五臓六腑」の五臓の一つであるを抑える薬です。肝(カン)は西洋医学で言うところの肝臓とはやや異なる概念のものです。肝(カン)の働きは肝臓の機能である
①胆汁(タンジュウ)を排泄し解毒を司る
②筋肉・腱などを栄養するなど全身を動かすエネルギーを産生する
というものから、肝臓に直接的には関係のない働きである
③全身の臓腑(ぞうふ)の働きを円滑にする
④血液を貯蔵し供給を調整する働き
そして肝臓の働きには全く無関係と思われる
⑤感情をコントロールし謀慮を生む
というものがあります。抑肝散は主にこの⑤に効果があります。

抑肝散加陳皮半夏は「ちょっとしたことで怒ってしまう、周りにあたってしまう」というストレス症状にお勧めの漢方薬です。 症状・働き

【54】ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)
<効能又は効果>
虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症: 神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症

されていたが,その構成生薬から鎮痛作用,鎮痙作用,抗不安作用もあるとされ,江

抑肝散(ヨクカンサン)は、古くから小児の夜泣きやひきつけに使われていました。認知症周辺症状(BPSD)改善効果が報告されるようになってからは、年々高齢患者へと処方範囲が拡大しています。服用期間も長期に渡るため、考慮すべき服薬指導の内容も少しずつ変わってきています。特に副作用については、含有生薬の甘草の量にとらわれず、高齢服用者へのモニタリングを怠ってはいけません。

精神科 心療内科 漢方外来 漢方薬のはなし⑤ 抑肝散(よくかんさん)

※ただしがあります。そのため期待した効果が得られない事もしばしばありますので、個々の体質(証)に応じて漢方薬を選択、調節する必要があります。可能なら漢方に詳しい医師に相談して処方してもらう事が望ましいと考えます。

抑肝散を構成する生薬は、柴胡、甘草、当帰、白朮、茯苓、釣藤鈎の6味から成る。「漢方診療医典」には、

薬局で購入したOTC漢方製剤(エキス顆粒)を飲んで効果が出ない場合、どのくらい服用を続ければ良いですか。

【第2類医薬品】ツムラ漢方抑肝散エキス顆粒48包(24日 ..

抑肝散と似た名前の漢方薬にがあります。
抑肝散加陳皮半夏は抑肝散に「陳皮(ちんぴ)」「半夏(はんげ)」を加えた漢方薬で、
効能効果は抑肝散と同じで、「虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症:
神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症」となっています。